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D’s(ディーズ)さんのぶろぐ

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信者としての「籍」について

 
日々お葬式のお手伝いをさせていただいているなか
しばしば遭遇するのが「所属教会でない教会でのお葬式」というものです。
どういうことかと申しますと
お亡くなりになられたご本人(或いは故人様のご遺族)が、クリスチャンとして在籍していない教会にお葬式の依頼をされるということです。


※ キリスト教会にも信者としての「籍」があります。
  仏教で例えるなら檀信徒としての登録が菩提寺にあることと同じ意味合いです。
  一般社会でいう「住民票」と考えていただいて差し支えないと思います。
  

・・・本来であれば
クリスチャンのお葬式や結婚式などはご本人の所属する(つまり「籍」のある)教会で執り行うというのが基本であります。
ところが様々な事情(たとえば転勤に伴うお引っ越しなど)で「籍」のある教会から(物理的に)遠く離れてしまったとします。
その場合、それまで「籍」のあった教会には「転出届」を出したうえで転居先の近隣教会に「転入届」を出して手続きをするわけですが・・・
その手続きをされていらっしゃらない方も少なくないんですね。
もちろん、敢えてその手続きをされない方もいらっしゃいます。
たとえば
「自分は転勤族だからそのたびに手続きする必要性を感じない」
「最終的には“地元”(つまり「籍」のある教会エリア)に帰るので」
といったお考えの方もいらっしゃるわけです。

ところが
そのような手続きを「知らなかった」或いはただ単に「知っていたけどやってなかった」という方もいらっしゃらないわけではないわけです。

もちろんこの手続きは強制的なものではありませんし
手続きをしていないからといって強く咎められるものでもないでしょう。
しかし
こと有事の際(つまりお葬式などが発生した際)、ちょっとだけ余分な手続きが必要になる場合があるということは知っておかれた方がよろしいかと思うところなんです。
お葬式の場合で申しますと
たとえばご本人(或いはそのご遺族)の「籍」は遠く離れた場所にある教会にあるが、そのお葬式は近隣の教会で執り行いたいという場合、その旨を「籍」のある教会に申し伝えておいた方がいいんですね・・・

・・・これ
キリスト教だけのお話じゃないんです。
仏教でも同じような手順を踏んだ方がよろしいんです。
「このたび、そちらでお世話になっていた(つまり「籍」のある)家族が亡くなったのですが、そのお葬式は今私たちの暮らすこちらで行いたい」
このようにお伝えしたうえで
たとえば仏教なら、本来檀家として籍のあるお寺(=菩提寺)のご住職に葬儀読経のためにお越しいただくのか、こちらの同門のお寺のご住職にお越しいただくのか、その判断は「菩提寺の住職」に委ねられるところなのであります。
これは強制を伴うというよりも
それまでお世話になっていた菩提寺への「礼儀」の問題なのであります。

キリスト教でも同様でして
やはり本来「籍」のある教会にご一報いただいたうえで、どうすべきかをご相談される必要があるということなんですね。
もしかすると「籍」のある教会を管理される牧師先生(或いは神父様)が司式者として、はるばるいらっしゃるかもしれません。
或いは「籍」のある教会と、葬儀を依頼されたい教会と協議のうえで、葬儀を執り行う教会の牧師先生(神父様)が司式されるかもしれません。


このプロセスを回避されたいのなら
やはり信者としての「籍」は、ご自身の生活エリアにある教会に移しておかれた方がよろしいのではないでしょうか、ということを申し上げたいのです。
先にも述べた通り
みなさまそれぞれにご事情・お考えがお有りかと思います。
しかし
実体的な生活圏に無い教会に「籍」を残したままですと、特に有事の際はちょっとだけ余分な手順が発生しますよ、と。
そして何より
「籍」のない教会、つまりこれまで何らのご縁のない教会にお世話になることへの遠慮と申しますか、エクスキューズが生まれるのではないでしょうか、ということなんですね・・・





by dscorp-japan | 2023-07-14 16:41 | キリスト教 | Comments(2)
Commented by pga2152_s48 at 2023-07-14 20:56
転籍は。転勤族にとっては、最大の問題です。サーカスの子供と似た問題です。
Commented by dscorp-japan at 2023-08-03 23:50
☀pga2152_s48さん。
特に転勤族の方々にとっては
転勤のたびに教会の籍を移すのは面倒くさいですよね~
ただ
長年に亘って放置したままでいると、自分の籍がどの協会にあるのか分からなくなっちゃうこともあるんですよね~
(私の父親がそうです)
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これでも葬儀屋さんのブログなのだ


by dysmas
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