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D’s(ディーズ)さんのぶろぐ

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不要な土地なのに手放せない

 
今回取り上げますニュース記事が下のリンクです。

近隣襲う竹林…管理限界 相続の80代、資金が底 放棄は法で認められず


「手放したくても手放せない」
「あの土地にいくら使ったか。もう、お金はないです」
「事故が起きたら誰かを殺してしまうかもしれない」
「もう諦めました。事故があったら刑務所にでも入れてください」

・・・もう本当に
何ともやりきれないお話であります。
土地所有者のお婆様には、かける言葉も見つかりません。


使い道の無い土地を所有している場合
普通は考えますよね。
「お国(或いは地方自治体)に寄付すればいい」
ところが、記事にもありますように
>管理に負担がかかる土地の放棄は一般的には認められない
ようなのです。
国や自治体がその土地の寄付を受け付けることで、その管理に(余分な)費用がかかる場合は、その寄付は受け付けないということです。
はっきり言えば
「国や自治体が『欲しい』土地の寄付は受け付けるが『いらない』土地は受け付けない」ということ。

「なんて身勝手な話だ」と思いますよね。
しかし国や自治体側にすれば、管理にかかる費用は「税金」なわけです。
このような案件をすべて引き受けていたら大変なことになるというのも、むべなるかな、なのです。

            ♢

私事ではありますが
実は私も、記事と似たような案件を抱えております。

今から約40年前
当時は(私と同じ)名古屋で生活しておりました父が「魔が差した」とでも申しましょうか、とある山あいにある土地を購入したんです。
不動産屋さんからは
「これからこのエリアを別荘地として開拓します」との話に乗せられて。
購入した費用は大したことないんです。
しかしながら
売買契約を交わして土地の費用を支払った翌月、その不動産屋さんは倒産してしまいました。
購入した土地近辺の開発は頓挫。
そして、あれから約40年。
その土地は今もありますが、ただの森林です。
その土地へ向かうための道はかろうじてありますが
ガスはもちろんのこと、水道も電気も、下水管も通じておりません。

・・・そして。
先頃、遠方で暮らす父より連絡がありまして
「あの土地を手放したい」
との打診がありました。
「お前たち(私たち子供)に相続しても、使い道もないだろう。
だったら私が死ぬ前に処分しておきたいから頼む」

はい。もちろん要りません。
というか、はっきりいって負担です。
とはいえ、土地の権利を放棄したいのはやまやまなのですが
ニュース記事の案件と同様、国も自治体も有難迷惑なだけの土地です。
放棄しようにも、出来ないのであります。

ではどうするのか。
不動産屋さんに相談して「売りに出す」しかないのであります。
買い手がつくはずもないだろうけれど
それでも、いつの日かどなたかが「欲しい」と手を挙げて下さるのを待つしかないのであります。
そして近い将来に父が亡くなった際には
相続権のある母か私たち子供の誰かが相続して、使いもしない土地のために毎年固定資産税を払い続けるしかない、という・・・

・・・それでも
ニュース記事にある案件のように
現状「有事の際には他者に被害が及ぶ可能性がある」というような土地ではないと思われますので、我が家のケースはまだマシなのかもしれませんが・・・

            ♢

おそらく
私と同じような案件を抱える方が、相当数いらっしゃるのでしょう。
何とかならないものなのでしょうかね。
せめて記事にあるような方だけでも
どうにかして助けてあげられないものなのでしょうか・・・






by dscorp-japan | 2018-05-09 17:30 | ニュース | Comments(2)
Commented by pga2152 at 2018-05-11 15:42
この話を聞いた時は、他人事では無いなと思いました。伯父の家の場合は、不法投棄された車が放置されたままです。数台不法投棄されています。一台は誰なのかは知っています。いつ落ちて来るか不安です。
Commented by dscorp-japan at 2018-05-14 23:14
☀pga2152さん。
このようなお話は、誰にとっても他人事ではないんだと思いますね~
line

これでも葬儀屋さんのブログなのだ


by dysmas
line
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