Q.カトリック葬儀で焼香をしたいのですが?
A.「日本のカトリック教会葬儀では焼香も認められております」
これはカトリック信徒でもご存じない方が結構いらっしゃるのですが、日本のカトリック教会では葬儀の典礼の際、焼香が認められているんです。具体的には通夜の典礼のみに限られるのですが、司式司祭の許可があれば焼香は可能です。これはカトリック儀礼書『葬儀』の、通夜典礼の式次第にも記載されております(正確には『焼香』または『献花』と記されております)。
「キリスト教なのに焼香?」と違和感を覚えられる方もあるかと思います。しかし本来的に、ローマカトリック教会の典礼は香を炊くんです。
(詳しくはこちらをご参照ください → 聖パウロ女子修道女会HP『ラウダーテ』 )
カトリック教会における献香を、日本の焼香文化と掛け合わせるようなかたちで、日本のカトリック教会では通夜の祈りの典礼においてのみ、焼香が認められているということです。具体的な焼香の方法ですが、これは基本的に仏式葬儀で行われている焼香とほぼ同じとお考えいただいて差し支えありません。
カトリック教会で行われる焼香の意味は、通夜に参列した人たちの祈りと願いが天の父のもとに届くことを象徴的に表しているものと考えられます。
カトリック儀礼書『葬儀』の、通夜の祈りの式次第にはこのようにあります。
「私たちの祈りと願いが、この香の煙のように天の父のもとに届くよう祈りましょう」
但し、各小教区(それぞれの教会)の方針として、通夜時も献花に統一している教会もあります。また一方で、通夜の際も焼香ではなく献花にしたいという場合も、司式司祭の許可があれば献花に変えることもできます。いずれの場合も、事前に司式司祭に確認されることをお勧めします。