食前の祈り・食後の祈り
中途半端に節食したりするから、頭の中は食べることで一杯 ^^;
ところで。
日本では
食事の前には手を合わせて「いただきます」といい
食後にはやはり手を合わせて「ご馳走様でした」といいますね。
これ、日本人の美徳が端的に表れたものだと思うんですね。
命の糧である食事ができることを
いわゆる「神様」に
自然の恵みに
そして、食事を用意してくれた人(母親など)に感謝するわけですよね。
感謝するという意味だけでなく
食事をするうえでの礼儀としても、美しいものだと思います。
私の父母はあまり褒められた人間ではないけれど
食事に感謝することだけは、厳しく教えられました。
「必ず手を合わせて『いただきます』と口にせよ」
「出された食事には一切文句を言うな」
「食べ物の好き嫌いは許さない」
ついでに
食事の際のマナーもうるさかったなァ。
おかげで私
一切の偏食はありません (^^ゞ
♢
ところで。
西洋にはそういう文化がないのでしょうか。
キリスト教文化として申しますと・・・
たとえば外国映画の家庭における食事の場面で
家長である父親に倣い、十字を切って手を合わせるところをご覧になった方もあるかと思います。
或いは十字は切らずとも、手を合わせて頭を垂れるとか。
「食事の恵みを与えてくださった神に感謝する」
という意味においての「いただきます」や「ごちそうさま」は、あるんですね。
私はカトリックですから
カトリックの「食前の祈り」「食後の祈り」をご紹介しますと・・・
食前の祈り
『父よ、あなたのいつくしみに感謝してこの食事をいただきます。
ここに用意されたものを祝福し、わたしたちの心と体を支える糧としてください。
私たちの主イエス・キリストによって。アーメン』
食後の祈り
『父よ、感謝のうちにこの食事を終わります。
あなたのいつくしみを忘れず、すべての人の幸せを祈りながら。
私たちの主イエス・キリストによって。アーメン』
とはいえ
では私が毎食のたびにこの祈りを唱えているかというと・・・
・・・殆どやってません ^^;
というかですね
私が覚えているお祈り、古いやつなんですよ。
公教会祈祷文の食前の祈り
『主、願わくはわれらを祝し、また主の御恵みによりてわれらの食せんとするこの賜物を祝し給え。
われらの主キリストによりて願い奉る。アーメン』
公教会祈祷文の食後の祈り
『とこしえにしろしめし給う全能の天主、数々の御恵みを感謝し奉る。
願わくは死せる信者の霊魂、天主の御あわれみによりて安らかに憩わんことを。アーメン』
一年ほど前
とある老齢の神父様を囲んだ食事会の席にお招きいただいたときのことです。
どういうわけか、食前の祈りを唱える先唱を私が仰せつかったんですね。
「いや、私は古いお祈りしか覚えてないんです・・・」
暗に断ろうとしたんですが(笑)
そしたらその神父様が
「良かった!
実は僕も似たようなもんなんだよ!
新しいお祈りを覚えてないわけじゃないんだけど
独りで食事するときに唱えるのは、いまだに古いお祈りなんだよ!
いいよオカダ君、古い祈りで祈ろうよ」
・・・というわけで
その場では古い祈りの言葉で祈ったという次第でした、と。
あぁ
腹減った・・・
また、あなたのお友達のお引越しのお手伝いに声かかるかも。
“彼”のお引越しの時期に、私の身体が空いていればいいのですが・・・^^;

父はフランシスカンの宣教師フロジャック師の営んでいたベタニア修道会、東生学園で育ちました。私の洗礼名モニカは父の母校暁星学園のゆかりのワツラヴィック神父からいただいたと伺いました。アウグスチヌスの母、『久遠の母』という伝記のタイトル。十代の頃やっだなーと思っていました。^^);
この食前食後の祈りの真価が、21世紀を(なんとか、でもイジョー極まりなくに健康に!)ニューヨークで生きている奇跡に日々感謝せずにいられません。
古いお祈りの深い深〜い記憶の宝箱。思い出させてくださり、本当にありがとうございます。
こんなつまらないブログへのご来訪&コメントを有難うございますm(_ _)m
コメントからお察ししますに
コテコテの(笑)カトリックなんですね~
特に幼少時に教わった祈りの言葉って
たとえ長い間記憶の彼方に忘れ去られていたとしても、一旦提示されれば即座にその記憶がよみがえるものなんですね。
脳裏の奥に刷り込まれた記憶こそが
大人になってから、思いもかけないところで大きな救いになることもあるのだと思います。
祈りの言葉って
脳裏の記憶のみにとどまらず
耳や口が覚えてるんですよね。
だから私は
無闇に祈りの言葉を変えることが好きじゃないんです。

お返事が遅くなり申し訳ございません。
「コテコテの」という表現はこの場合、決して悪い意味などではございませんのデス。
お心とお身体に程よく染みついたカトリックの年輪を、これからも大切になさって下さい(笑)
そして
どうぞ良いクリスマスをお迎えください♪