『老い』を受け入れる
「生老病死(しょうろうびょうし)」とは仏教用語です。
すべての人間が避けて通れない四つの苦しみをいいます。
すなわち
「生まれること」「老いること」「病に伏せること」「死ぬこと」です。
『四苦八苦』の「四苦」がこれであります。
たとえば医療関係に従事する方
高齢者を対象としたお仕事に携わる方
そして私たち葬儀屋さんもまたそうなのですが・・・
人間の命と日常的に関わっておりますと
やはり考えるものなのだと思います。
「四苦」のうちの「老」「病」「死」について。
これらすべて、歳を重ねるほどに現実味を帯びてきます。
特に現実的に実感させられるのが、やはり「老い」でありましょう。
すでに何度も申しております。
私もまた「老い」を実感する日々であります (^^ゞ
脳みそも身体も、年々衰えてきております、確実に。
でも私
老いる自分を楽しみにしているところもあるんです。
・・・いや
これは決して強がっているわけじゃありません。
死ぬことを恐れているつもりはありませんけど
そこに至るプロセスは、やっぱり怖いですよ。
痛いのや苦しいの、やっぱりイヤですもん ^^;
ただ、思うんですよ。
「老いる」というプロセスを経て
人間って、新しいステージに移行するような気がするんです。
「新しいステージ」ってのは大袈裟な表現かもしれませんけど・・・
でも、たしかに言えることがあるんです。
以前は見えなかったものが、見えてきたと実感できることがある。
以前は気にも留めなかったことに、心を奪われる瞬間がある。
以前は受け入れ難かったことを、すんなりと受け止められることがある。
上手く言えないんですけど
そういうことに気付ける瞬間を、喜びをもって受け入れている自分がいるんです・・・
きっと
人は老いてゆく過程のなかで尚、何かを学ぶように造られているのではないでしょうか。
この世界に神様がいたとして
「老いる」という必然のなかに、神様はきっと、何らかの意味を持たせているような気がするんです。
だとするなら
私は是非、その意味を学んでみたい。
「老い」の過程のなかで見えるものがあるのなら見てみたい。
>きっと
>人は老いてゆく過程のなかで尚、何かを学ぶように造られているのではないでしょうか。
老いたホイベヴェルス神父(イエズス会)さんへ友達が送った言葉。
「最上のわざ」
『この世の最上のわざは何? /// 楽しい心で年をとり、 /// 働きたいけれども休み、
******
老いの重荷は神の賜物。/// 古びた心に、これで最後のみがきをかける。
まことのふるさとへ行くためにーーーー。
おのれをこの世につなぐ鎖を少しずつはずしていくのは、/// 真にえらい仕事ーーーー。
******
神は最後にいちばんよい仕事を残してくださる。
それは祈りだーーーー。』
では、明日。
>「新しいステージ」ってのは大袈裟な表現かもしれませんけど・・・
ステージと言えば僕の「癌」、ステージ ⅢA、でも術後5年生存率は57.6パーセント。
ステージが上がり ステージⅣ になったら? 幸いに生きている事に感謝(ビール)に。