『コンタツ』
カトリック信徒の方の葬儀依頼に伺った際、私どもがよくご案内すること。
「故人様の愛用されていたロザリオはありますか?」
それがカトリックの決まり事というわけではありませんが・・・
カトリック信徒のお葬式の際
一般的には故人様のお手を組ませ、そこにロザリオを持たせて差し上げるんですね。
だから
もしも亡くなられた方ご本人のロザリオがあれば、それをお持ちいただくわけです。
私どもがお尋ねすると
時折、ご遺族様はこうお答えになられるんです。
「あぁ、コンタツね。
ちょっと~!お婆ちゃんのコンタツ持ってきて~!」
“ コンタツ ” ?
・・・風邪薬?
それはコンタック(←つまらん!)
文脈からお分かりかと思います。
これ、ロザリオの別称なんですね。
日本におけるキリシタン迫害の時代
隠れキリシタンの方々は、ロザリオのことを「コンタツ」と称していたようです。
どうやらこの「コンタツ」という言葉
ポルトガル語の「contas」からきているようです。
[contas]=「数える」
・・・これは私の勝手な推測なんですが
英語でいうところの [ count ] と同義なのではないでしょうか。
(確証はありませんのでご了承ください)
ロザリオの祈りとは
ロザリオの珠ひとつひとつを繰るたび、聖母マリアへの祈り(現在はアヴェマリアの祈り)を唱えるという信心業であります。
「珠を繰る」。
・・・そうなんです。
この「コンタツ」の語源が「数える」という単語に由来するのであれば
コンタツとはまさに
「(珠を)数える」→「数珠」なんですよね・・・
コンタツ(ロザリオ)は
手に持って珠を繰りながら祈るための道具であります。
だから仏教でいうところの数珠と同様の用途のものであるということ。
以前にも書きましたが
多くの方が「ロザリオは首にかけるもの」と、誤った解釈をされているようです。
歌手のマドンナさんが首にかけて以降
ロザリオは、ファッションアイテムになりました。
(因みにマドンナさんの家系はカトリック ^^;)
ロザリオを首にかけている若いお嬢さん方は
それが「西洋版・数珠」であると知ってのことなのでしょうかね・・・(><)
閑話休題。
さて。
この「コンタツ」という単語
私の印象としては、年々耳にする回数が減ってきているように感じます。
私の知る限りにおいては
九州エリアご出身の方
特に長崎エリアご出身の、ご高齢のカトリック信徒がよく用いられる単語のようです。
ですからこのコンタツという呼称
もしかすると近い将来、カトリックの死語になるのかもしれません・・・
ただひとつだけ言えること。
ロザリオのことを「コンタツ」と呼ぶ方は絶対
コンタツを首にかけるなんてことはしないに違いないのであります。
>ロザリオのことを「コンタツ」と呼ぶ方は絶対
>コンタツを首にかけるなんてことはしないに違いないのであります。
もちろん当たり前の事。
>ですからこのコンタツという呼称
もしかすると近い将来、カトリックの死語になるのかもしれません・・・
そうかもしれません。
で、例の件24(土)に決まりました。ご協力を。時間があったら。
お元気そうで何よりです。
>我が家は今でもコンタツっていいます
・・・ということはつまり、今もちゃんとコンタツの祈りを続けているということかな?
たまに、で良いから
キミのご家族の為、コンタツを手に持ちましょう~(^^)