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D’s(ディーズ)さんのぶろぐ

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棺を自作するってのはどうだ?

 
昨日の記事に関連して・・・


ずいぶん前になりますが
とある教会関係者の方からご質問をいただいたんです。

「少しでも葬儀費用を安くするため、自分で棺を作るってのはどうだろう?」

・・・こういうことをお考えになられる方、少なくないような気がするんですよ(笑)

            ♢

お葬式にはお金がかかる。

私たち葬儀屋さんだって思いますもん。
日頃お客様から相応の費用をいただき、お葬式のお手伝いをさせていただいておりますが
いざ自分がお葬式を挙げる側になったときにその費用を用意するとなると・・・こりゃ大変だなァと思います。
「少しでも安く済ませたい」と考えるのは、私たちだって同じです。

ではその一環として、棺を自作出来ないだろうか?
ホームセンターなんかで材料を買ってきて
採寸~加工~組立を、すべて自分でやれば良いじゃないか?

・・・回答になるかどうか分かりませんが
「私ならやらない」とお答えします。

ホンネで申しますと「面倒くさい!」というのがイチバンの理由なんですが(汗)
実質的にも様々なハードルがあると考えます。

単純に
材料となる木材の板とか釘とかを買ってきて、それっぽいカタチの「箱」を作ることは出来るでしょうね。
でもまず
素人考えで作った場合、まず間違いなく強度に支障が出ると思います。
もちろん個人差はありますが
たとえば60~70キロあるご遺体を納めて、底板がその重さに耐えうるモノとしなければなりません。
重さの為に、底板がほんの少しでも反ったりするのは不安ですよね。

そして次に
葬儀屋さんの用意する棺よりも、間違いなく重たいものになると思います。
葬儀屋さんの扱う棺って実はウマく作られていて、その殆どは見かけよりもかなり軽量に出来ているんです。
相応の強度を確保しながら、実は中が空洞になっていたりするんです。
棺の板の厚さって結構あります(20~25㎜)。
でもあの厚さで、ムクの材を使っていたら相当重くなります。
圧縮合板だったとしてもけっこう重い。

そしてもうひとつ。
「火葬に時間がかかってしまう」。
上記のように軽量で作られているということはつまり「燃焼時間の短縮」という狙いもあるんですね。
燃焼に伴うCo2問題はここでは無視するとしても、まず間違いなく火葬時間は長引くでしょう。
ことによると火葬場からお叱りを受けるかも・・・(汗)

そしてさらにもうひとつ。
保管期間が長いと、棺に反りが出ると思います。
木材を使う前提の場合、当然のことながら木は湿気を吸います。
経年変化によって、多分せっかく作った棺も反りがでてきて、使用するに耐えないモノとなる可能性も・・・
そりゃ
お葬式が発生した時点で製作するのなら反りを気にする必要はないと思います。
でも自分で用意するということはつまり
前もって作っておいて “ 来たるべきその日 ” の為に保管しておくわけでしょ?

・・・キツイと思いますけどね~


日本で一般的に使用されるお棺って、火葬を前提としたものが殆どです。
故人様の尊厳を保ちつつ
(ほぼ)避けて通れない「火葬」の効率も考慮されたモノが、日本の「棺」ということなんだと思います。
by dscorp-japan | 2012-05-24 00:16 | 葬儀 | Comments(2)
Commented by at 2019-01-20 08:43 x
つまらないHPですね。
喧嘩サイトですか?
Commented by dscorp-japan at 2019-01-24 23:18
☀?さん。
ご来訪&コメントを有難うございます。
>つまらないHP
すみません、私もそう思います・・・m(_ _)m
line

これでも葬儀屋さんのブログなのだ


by dysmas
line
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