検死(検案)のこと
昨晩
私の所属する教会信徒の方がご自宅で亡くなられているのを発見されました。
ひとり暮らしであったため
発見が遅れてしまって少々ご遺体の状態がよろしくないということで
急いでウチの社員と私とで現場に向かいました・・・
『突然死の場合や長く医者にかかっていないで死亡した場合には
病死あるいは自然死であっても医師は死亡診断書を発行できません(医師法第20条)。
警察の検視を経て、監察医または警察の嘱託医が検案して死体検案書を発行します。
病死あるいは自然死であってもその死因が診察・治療していない医師には明らかではないことと
自然死以外の可能性がないか調べるためです。』
(以上、『葬儀概論』より抜粋)
どなたにもその最期を看取られることなく亡くなられた場合も
上記手順が採られることとなります。
・本当に亡くなっているのか =死亡確認
・どうして亡くなったのか =死因の特定
・死亡時期がいつ頃であるのか =死亡時刻(死後の経過時間)の推定
その判断を下すのは、やはり専門職の方(=医師)ということです。
こうした現場に出向くたび、思います。
(他人事じゃないんだよな、マジで・・・)
私もまた独り暮らし。
勝手気ままに毎日を過ごしております故
自分にもしものことがあったとしても、なかなかすぐには発見されないのではないでしょうか。
(ウチの社員が見つけてくれるだろう)
とか
(誰かきっと心配して探してくれるだろう)
とか
そういうのは淡い期待程度に考えた方がいい。
だって
同じ血を分けた家族でさえ、ただ別棟に生活しているだけで長い間気付かずにいらっしゃるケースも少なくないんですから。
ここは何か手を打つべきなのでしょうね・・・
♢
ところで。
医師による検案が行われたご遺体と対面するたびに思うことがあります。
(衣服、着せてあげてよ・・・)
検案というのは
亡くなられた方のご遺体の外傷なども調べるので、着衣は全て脱がされます。
男女問わず
老いも若きも
下着まで脱がされます。
それは仕方の無いことです。
でも私の知る限りにおいては
検案終了後は全裸に布団(或いはシーツなど)がかけられたままで終わりです。
検案を行ったお医者様にしてみれば、ご自身のお仕事は “そこまで” なんでしょうけど
でも、なんだかやるせないというか、可哀想というか・・・
いや
私たちが故人様に衣服をお着せすることなんてたやすいご用なんですよ。
でも、それまでの間が可哀想じゃないですか。
・・・実は
昨日伺ったお宅の娘さんは、以前私が教会学校スタッフとして子どもたちを指導していたときの教え子だったんですね。
「教え子の親御さんだから」という特別視はいけませんが
なんだかこちらが申し訳ない気持ちになってしまうんですよね・・・