映画 『息もできない』
このところ
全く以て“葬儀屋さんブログ”とは思えないような娯楽記事のオンパレードです m(_ _)m
しかしながら、前記事『ゲイリー・ムーア急逝』と並んで
今日UPする記事は、私にとっての必然なのであります。
つまり、ムチャクチャ良かったということ!
すでにご存知の方もいらっしゃるでしょうが
韓国俳優:ヤン・イクチュンさん(DVDジャケットの右側の方)が
製作
主演
監督
脚本
編集
全部お一人で兼務された映画です。
しかもこれが長編映画デビュー作・・・(驚!)
(この成り立ちを知って、故・金子正次監督の『竜二』を思い出しました)
映画のあらすじなど、詳細情報については
公式サイトをご参照ください
↓
『息もできない』公式サイト
いわゆる、在り来たりなチンピラ映画かと見まごうのでありますが・・・
・・・いやいや
素晴らしい映画でした!
主人公がチンピラなので、映画の随所に殴る蹴るの暴力シーンがありますが
(おそらくは)手持ちカメラによる撮影と
余計なSE・BGMなどを排除した編集により
非常に臨場感があります。
そして
あらゆる暴力シーンにおいて、哀しみが伝わってくるんです。
殴られる側よりも、殴る側の痛みが。
一人で何役もこなすヤン・イクチュンさんの、演技もまた素晴らしいです。
チンピラ役って
ともすると、妙にカッコつけたりニヒルを気取ったりするもんですが
ここで描かれる主人公は、終始“捨てられた猫”のよう。
全然カッコ良くないし、強そうでもない。
観ている私たちに、主人公の不器用さや寂しさが痛々しく伝わってきます。
そして
準主役の女子高生を演じるキム・コッピさんをはじめとした
キャスト全員が素晴らしい演技をします。
登場人物のほとんど全員が、それぞれに哀しみを内包した演技で脇を固めています。
みんな、ホントにウマいなァ・・・
ストーリー的には
映画の中盤過ぎあたりで、チンピラと女子高生がほんのりと互いの哀しみに心を通わせるシーンがあります。
・・・号泣でしたよ、私は。
何と控えめな
そして、何と哀しげな心の通わせ方でしょうか。
私は男性ですが
女性の方がこのシーンを観られたら、母性本能をくすぐられるのではないでしょうか。
・・・ここから先はもう、是非映画をご覧いただくしかありません。
個人的には、この先何度も観たい映画です。
間違いなく、DVD買います。
マストアイテムです。
少しでも映画が好きだという方
この映画、間違いなく“必見”です。
必見!