葬儀の平均費用
『約199万円』とのこと(詳しい内容は『月刊消費者・10月号』をご覧ください)
これまで、さまざまなところで半ば常識的に使われてきた数値『約231万円』から、約30万円のマイナス、です・・・
この内訳として
・飲食接待費平均: 454,716円
・寺院(宗教者)への費用平均: 514,456円
・葬儀社への支払費用平均: 1,266,593円
・・・だ、そうです。
アンケート調査による数値ということですから、勿論間違いはないのでしょう。
ただ、ですね。
ここで考慮しなくてはならないことがありまして
先にも記事にしました『お葬式の地域性』というのが絡んでくると思うんです。
たとえば私の暮らす名古屋界隈では、他の地域で行うような豪勢な『通夜ぶるまい』はあまりしないんです。
まったくやらないというわけではありません。
ただ、特に通夜のお食事は簡素化の傾向にあります。
助六とかオードブルの大皿を用意してつまむ程度。
それも実質的には、ほぼ遺族親族用、とするケースが多いかと。
すると必然的に『飲食接待費』は減ります。
(何度も申しますが、これは“傾向”であって、そうしなければならないということではありません)
他にも考慮すべき点がいくつかあります。
言わずもがな、ですが
「葬儀形態」
「宗教の違い(有無)」
「参列者人数」
・・・など。
♢
おそらくこれから数年間
ここで発表された『葬儀の平均費用・199万円』は様々なところで使われるはず。
でも
このデータの数値だけを単純に信用するのはとても危険なことです。
その内訳をしっかりと理解し
ご自分の地域での傾向
宗教の違いや有無、葬儀の形態
などと照らし合わせることが大切なのではないでしょうか。
単純に
全国平均より高かったとか安かったとか、そうした見方はしない方がよろしいかと・・・
以前、『お葬式における地域性』でも書かれておられましたが・・・。
私、数年前に父を送ってからは、
3年前に神戸の向こうの明石で伯父のお通夜告別式に参列し
今年春に横浜の手前の藤沢で別の伯父のお通夜告別式に参列しまして・・・。
今週はじめに久し振りに名古屋で
妹の友達のお父様のお通夜告別式をお手伝い(受付)いたしました。
そうですか・・・
やはり『通夜ぶるまい』がないのは名古屋だけですか。
全体的にも簡素な感じがしました。
名古屋は嫁入りは派手だといいますが・・・。
「通夜ぶるまいがないのは名古屋だけ」というわけでもありませんし、名古屋の近郊でも『炊き出し』のような形で行うところもあります。
つまり、名古屋界隈だけでもお葬式のカタチや習わしが異なるわけでして、必然的にそこにかかる費用も変わってくるわけです。
名古屋のお葬式は決して簡素なわけではなくて、傾向としては祭壇費用(葬儀社への支払金額)が高くなる傾向にあるかと思われます。
示された平均額は、おそらく全国津々浦々から募ったアンケートによるものかと思います。
仰る通り、ことお葬式に関して言えば、平均価格なんてものはあまり大きな意味を為さないと思います。
せいぜい、景気の動向がお葬式費用にも反映するとか(最近ですと)お葬式の簡素化が進んで平均単価が下がったとか、その程度。
ハッキリ言えば、このデータって消費者よりも葬儀社側が利用する為のもの、のような気がします。