映画 『月に囚われた男』
昨晩借りて観た映画がこれ。
SFにも二種類ありまして
“ドンパチ系”と“静寂系”あるわけです。
仕事で疲れ切ってボ~ッとしたいときには、静かな宇宙モノって私的には結構イイ感じです♪
かのデヴィッド・ボウイさんの御子息であるダンカン・ジョーンズ氏が監督。
はっきり言って、低予算のB級映画です。
しかし私の感想としては、とっても好感のもてる映画でした。
地球上の資源が枯渇してしまった近未来。
新たな資源の調達先として“月”が選ばれました。
私たちの見える月の裏側で、燃料調達会社である『ルナ産業』の従業員が三年契約で業務に従事。
現場管理者として赴任する人数はたったの一人ですから、本当の単身赴任です(汗)
この映画は、その“単身赴任者”であるサム・ベルという男性の物語。
赴任地では一人ぼっちなので、会話の相手は人工知能搭載ロボット・ガーディ君だけ。
っていうか
登場人物もほぼ、サムさんとガーディ君だけです。
究極の“人件費削減映画”(笑)です。
でもね
人件費削減を“逆手に取った”脚本によって、サムを演じるサム・ロックウェルさんは何と一人3役!
(何故一人3役なのかを話すとネタばれになりますので、そこは観てのお楽しみ)
一方で
私の大好きな俳優(というか怪優)ケヴィン・スペイシーさんがキャストに名を連ねているのでどこで出てくるのかと思ったら・・・
ア~タ、ガーディ君の“声”で出演じゃないですか(驚)
最初のうちは気付きませんでしたわ・・・
ケヴィンの声で喋るガーディ君とサムさん
ある意味、とっても悲しいお話です。
プロットとしては、日本の若手作家である『乙一』さんの作品を連想しました。
テーマは
『人間のアイデンティティーとレゾン・デートル』って感じでしょうか・・・
映画の序盤は
(あぁ~、ハイハイ、このパターンね)
と、観る側は勝手にカテゴライズしてしまいがちですが
中盤から
(ムム・・・?)
となって
終盤には
(あぁ~・・・)
とため息をつく感じ、かな。
中盤以降で
ケヴィンおじさんの“声”が演じるロボット・ガーディ君が、またイイ味出してるんですよね~
少なくともハリウッドじゃ絶対に作らない映画でしょうね。
でも
私はかえってこういう、いかにもイギリス的な映画って好きなんです・・・♪
静かで
ノスタルジックで
物悲しくて
私的には良い映画を観れたなァ~という感想でした♪