ということで
病に伏せていた間に読んだ本をご紹介。
講談社文庫 (¥743+税)
道尾秀介さんというと
『向日葵の咲かない夏』とか『背の眼』や『骸の爪』をはじめとしたホラー系ミステリーが頭に浮かぶんですが、実際はもっと多岐にわたった小説をたくさん書かれていらっしゃる方なんですね。
特に本作は、かなり娯楽小説に徹底した感じの作風かと。
人生に敗れ、詐欺を生業として生きる中年二人組。
ある日、彼らの生活に一人の少女が舞い込む。
やがて同居人は増え、5人と1匹に。
「他人同士」の奇妙な生活が始まったが、残酷な過去は彼らを離さない。
各々の人生を懸け、彼らが企てた大計画とは?
息もつかせぬ驚愕の逆転劇、そして感動の結末。
道尾秀介の真骨頂がここに!
(以上、文庫本背表紙説明より)
本作を手に取ったきっかけは
もちろん作者が道尾さんだったからというのもありますが、本作が映画化されていたということを知ったからです。
・・・正直、全然知らなかったんです・・・ m(_ _)m
で、読む前にさっそく調べてみると
俳優陣がなかなか面白そうなんです ♪ (映画公式サイトはコチラ)
阿部 寛さん
石原さとみさん
そして・・・村上ショージさん!
あの、 “ ドゥ~ン!” の村上ショージさん。
なァ~んかちょっとワクワクしつつ読んでみると・・・
こりゃ~なかなか面白かったですよ ♪
私の場合、読む前に映画化のキャストを知りましたので
原作のなかの登場人物を、そのまま映画化キャストが演じているような感じでした・・・
・・・えっと
本作の読み方として「素直に騙されること」という言い方が出来ると思います。
余計なこと(読者側の推理とか)はやらないで
ただ素直に物語を辿って、素直に騙されて、素直に心を動かされれば良いんだと思います。
それが読者としていちばん満足のいく読み方だと。
物語自体、ドロドロした要素は皆無に等しいです。
読んでいて眉間にしわを寄せるような場面も無し。
中盤がちょっと冗長な感もありますが、読んでいて苦痛になることはありません。
娯楽小説として、充分に楽しめます ♪
最後のどんでん返しは勿論ナイショです。
正直、私は何とな~く分かってしまったんですけれど
分かった上でも、なかなかにグッとくるものがありましたよ。
深く考えず
純粋に娯楽小説を読みたいという方にはおススメです!