鼻濁音の話
・・・最近はあまり耳にしなくなりましたよね~
※『鼻濁音とは』→ Wikipedia
ウィキペディアさんによると
五十音の「な行」や「ま行」もこれにあたるとのことですが
私が取り上げたいのは「が行」の鼻濁音です。
活字では正確に表現出来きれないのですが
近い表現で書くなら「ンが」「ンぎ」「ンぐ」「ンげ」「ンご」という表記になるでしょうか。
この「が行」の鼻濁音
以前なら、たとえばテレビ局のアナウンサーがキレイに使いこなしていたものです。
でも今のアナウンサーとかのニュース読み上げなどでも、殆ど聞かれなくなったような気がします。
幼少の頃に鼻濁音について教わったのは
「接続語としての『~が』のときは鼻濁音を使いなさい」
「単語の途中の『が行』では鼻濁音を使いなさい」
「単語の最初の一音にくる『が行』のときは鼻濁音を使わない」
という感じだったでしょうか。
つまりたとえば
「学校が」と発音する際、「学校」の最初の一音である「が」は鼻濁音を使わず
接続語の「が」は鼻濁音を使う、と。
読み仮名を振るとすれば
「がっこう ンが」みたいな感じ。
たとえば
「探す」と発音する際は「さンがす」となる、と。
だから、というわけでもありませんが
そしてもちろん使いこなせているとも申しませんが
私は出来るだけ、鼻濁音を使うようにしているんです。
普段のプライベートでの会話では使いませんが
お仕事モードに入ったときには、この鼻濁音を意識して話すようにしております。
電話応対の際とか
お客様との打ち合わせのときとか。
私が古い人間だからなのでしょうけれど
鼻濁音を使いこなせる方とお話しすると、言葉がとても美しく清楚に聞こえる気がするんですね。
実際のところ
(これは決して差別などではなくて)
生活レベルが高いと思われる方とか、お家柄がよろしい方などとお話させていただくと、キレイな鼻濁音を使いこなされていらっしゃるなぁと感じることがあります。
・・・何と申しましょう
こう、言葉がサラサラと水のように流れて聞こえるというか
会話全体に柔らかさがあるというか、トゲが感じられないというか・・・
これは決して自慢などではないのですが
以前、とあるご立派なお家柄と思しきお客様のお宅で打ち合わせをさせていただいた際
打ち合わせ相手の老婦人から言われたことがあるんですね。
「とてもきれいな言葉を使われますね」って。
もちろんその老婦人は
とてもキレイな鼻濁音を使っていらっしゃいました。
尊敬語や丁寧語、謙譲語のことかと思ったのですが
(それとて使いこなせているわけではありませんが)
どうやら「鼻濁音」の使い方だったようなんです。
・・・あのときはとても嬉しかったなぁ ♪
とはいえ
今じゃ鼻濁音も化石化してるのかもしれません。
テレビのアナウンサーが使わないくらいですから
今や、鼻濁音も「丁寧な言葉遣いのデフォルト」というわけでもないのでしょう。
・・・でもね
たまにキレイな鼻濁音を使われる方とお話させていただくと(あぁ~良いなァ)って思うんですよね~
明日夜、主税町記念聖堂に来て、時間があれば。夜ちょっと抜け出して夜食でも。