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引き取り手の無い遺骨の行方

 
→ ネタ元のニュース記事はコチラ


発覚したことの概要はニュース記事の通りです。
私たち葬儀屋さん目線から考えても
まず事件性は無いものと考えていいと思います。
身寄りのない方
或いは、家族や親戚がいらっしゃっても遺骨の引き取りを拒否された方の遺骨を埋葬しないまま、老齢女性の自宅で保管し続けていたということなのでしょう。

記事にもある通り
人骨は、その遺骨が誰のものかを証明する「火(埋)葬許可証」と一緒に保管されていれば、いついつまでに納骨しなければならないということはありません。
5年だろうと10年だろうと
自宅に保管すること自体は罪に問われることはない、ということです。


記事にある
「女性の夫はかつて葬儀関連の仕事をしていたとする情報があり」
というところから考えられるのは
これらの遺骨を預かったのは老齢女性のご主人であり
引き取り手のいない遺骨を預かることで、どこかから、幾ばくかのお金をもらっていたのではないかということです(あくまでも可能性としての推測ですが)。
或いは一切の預かり料など受け取らず
(ご本人の考える)善意のもとに預かっていただけ、ということかもしれません。

記事から推測する限り
当事者である「女性の夫」はすでに他界されているか、女性と離婚されて、今はいらっしゃらないということのようです。
よって、残された女性は遺骨の処遇に苦慮されて、業者に連絡されたということなのでしょう。
少なくともこの女性は
これら遺骨をぞんざいに扱って遺棄するという選択はされませんでした。
業者に連絡して引き取りを依頼したということはつまり
引き取ってもらうための費用を負担する意思があったということなのですから。
他人の遺骨であっても
その、最低限の「尊厳」は遵守しようとされたということではないでしょうか。


・・・私は
このニュースが発表されたのが「今」ということの意味を考えたいです。
「今」とはつまり『お彼岸』ということです。

私は、このニュースの当事者を責める気持ちにはなれません。
また、遺骨の引き取りを拒否されたご家族やご親戚がいらっしゃったとしても
それらの方を責めるつもりもありません。
家族の関係性などは、当事者にしか分からない事情があるでしょうから。

ただ、今思うことは
家族でも親族でもない他人の家で預かられていた遺骨が、丁寧に供養されることを祈るばかりです。






by dscorp-japan | 2017-09-25 00:00 | ニュース | Comments(2)
Commented by pga2152 at 2017-09-25 14:12
このニュースを見ましたが、衝撃的でした。やはり、遺骨は引き取るべきです。
Commented by dscorp-japan at 2017-09-28 16:04
☀pgaa2152さん。
本来、家族の遺骨であれば引き取ることが前提ではあります。
ただ
やむなき事情によって引き取ることが出来ない遺骨があることもまた、現実なのだと思います。
line

これでも葬儀屋さんのブログなのだ


by dysmas
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