D’s(ディーズ)さんのぶろぐ

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私の甘えかもしれないけれど

 
先日
某大手葬儀社さんの社員さんとお話をする機会がありました。
彼は葬祭業界に入って、まだ10年に満たないキャリアの方です。
40歳くらいの方だったのですが
それまでは他業種の営業畑で働いていらっしゃったそうです。
いわゆる転職組さん、ということです。

彼はこの仕事が大好きだと仰いました。
悲しみに暮れるご遺族に寄り添って
精一杯のお手伝いをさせていただいて
最後に「ありがとう」と声をかけていただける。
こんな素晴らしいお仕事に出会えたことが有難い、と。

ただ一方で、こうも仰ったんですね。

「でもウチの会社、一件のお客様に集中できる環境にないんです」

この彼が言いたいこと、私は痛いほどよく分かるんです・・・

つまり
大手葬儀社であるが故に毎日次々と葬儀の依頼が入ってくるため
現場の仕事をどのように “ やりくり ” するか、日々頭を悩ませなければならない。
或いは、同時に複数のお客様を掛け持ちで担当しなければならない。


私もまた
以前お世話になっていた葬儀社時代、同じような経験をしてきました。
葬儀会館の館長をしていたとき
特に繁忙期の現場は本当に大変でした。
それこそ「次から次へと」葬儀依頼が舞い込む状況下
それでも葬儀依頼をお断りするわけにもいかず、お客様に事情を説明してお待ちいただいたり、お部屋を移っていただいたりと、お葬式に集中することが難しいことが少なくありませんでした。

それでも葬儀担当者は
出来る限りお客様とタッグを組んで、何とかして良いお葬式をと尽力します。
お葬式が終わった後
「あなたに担当していただいて本当に良かった」と仰っていただけることが、葬儀屋さんのいちばんの喜びですから。
そのために葬儀屋さんは
お客様の為に心と身体と時間を割くのですから。


これはあくまで私見です。
葬儀屋さんって、本当に精一杯のお手伝いをすると
一件のお葬式を担当するだけで、相当の疲労があるんです。
多分、身体はそれほどでもないんですけれど
本当に心を尽くしてご遺族に寄り添うと、一件のお葬式を終えた時点でクタクタになるんですよ、心が。
もちろん、心地よい疲労ではあるんですけれどね・・・

でも
大手葬儀社さんのように、毎日葬儀依頼が入って
出社すると必ず担当するお葬式があてがわれていて
状況によっては複数のお葬式を担当するよう命じられたりして・・・
こんな状況ともなると
担当者として100%の力を一件のお客様に投入することが難しかったりすると思うんです。
「手を抜く」という表現はしたくないのですが
100%出せるところを80%で止めるとか、担当者として思いついた “ プラスアルファ的 ” なアドバイスを敢えてスルーしてしまうとか・・・

それらの多くはきっと、お客様には決して分からない部分です。
その部分がたとえば省略されたからといって、お客様は何も困ることはありません。
おそらくお葬式は問題なくすすんでいくのです。

でも
担当者である葬儀屋さんの心のなかではジレンマが生じたりするんですね・・・

(あのとき本当はああしてあげられたのに)

それはきっと
葬儀屋さんの良心であり矜持に対するジレンマ、なのです。


たとえばプロ野球の先発ピッチャーですと
一試合投げたら「中4日」とか「中5日」とか、お休みがあるじゃないですか。
次の登板に備えて、心と身体の鋭気を養う為の時間が。

理想を申しますなら
葬儀屋さんにもまた、そういう日があると良いなァと思うんですよ。
「中4日」とまでは申しませんので
せめて一件のお葬式を担当したら翌日は担当ナシ、とか。


・・・私の甘えなのかもしれませんけれど (^^ゞ

っていうか
そんなうまいこといくわけないんですけれど ^^;






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by dscorp-japan | 2017-02-09 14:14 | 葬儀 | Comments(2)
Commented by pga2152 at 2017-02-11 01:29
pga2152です。確かに、大手葬儀会社の場合は1件に特化するのは、難しいです。それでもありがとうと言われると嬉しくなるモノです。
Commented by dscorp-japan at 2017-02-12 15:50
☀pga2152さん。
現場の葬儀屋さんは皆
それぞれ厳しい環境のなかで一生懸命働いていらっしゃるということです。
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これでも葬儀屋さんのブログなのだ


by dysmas
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