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映画 『 スポットライト 世紀のスクープ 』

 
いちカトリック信者として
この映画からは絶対に目を背けてはならないと思っておりました。

映画 『 スポットライト 世紀のスクープ 』_a0153243_02000085.jpg


(この映画だけはDVDが発売されるのを待っていてはいけない)

ですから
(こんなときですが)昨晩、レイトショーで映画館に行って観てきました。
私が映画館に足を運ぶのって、滅多にないことなんです・・・
(因みに、私が本作の前に映画館で観た映画はこれ


本作についてはすでに御存知の方も少なくないと思います。
要は
アメリカ・ボストンで実際にあった忌まわしい事件の数々と
聖職者たちによるそれらの事件を隠蔽しようとした、宗教組織としてのカトリック教会の実体を暴くべく奔走した新聞社の人間たちを描いたものです。
(映画の詳細情報は公式HPをご覧ください)


「そうはいっても
オマエも一応カトリック信者なんだろ?
最終的には変態神父どもやカトリック教会を擁護するんじゃねェのか?」

・・・冗談じゃない!
言語道断であります。
少なくとも
実際に性的虐待を行った神父たちと、それを知りつつ隠蔽しようと画策したカトリック教会組織の人間は厳しく断罪されるべきであります。
人としてやってはいけないことを、聖職者という立場の人間がやったのです。
一般人以上に、圧倒的にその罪は重いのであります。
そんなの当ッッッたり前なのであります。


・・・と、私の立場を表明したうえで、本作を観て思ったこと。

古今東西
組織としての宗教が大きくなればなるほど(≒力を持てば持つほど)
その内側の人間たちはその組織の力に守られることで、かくも強権的になってしまうものなのだろうか、ということです。
本来、組織としての宗教が大きくなれば
その組織内の統制力もまた強く機能すべきはずなのです。
そのための宗教「組織」であるはずなのです。
なのに宗教は、いつしかその「組織」を守ることだけに専心するようになってしまうものなのでしょうか・・・

いわずもがな、ですが
その最たる例が、他ならぬローマ・カトリック教会であります。
誰が何をどう言い訳しようとも
歴史がそれを証明しております。

そしてその悪しき因習は今なお続いているのか、と・・・(><)

いや、もしかすると
中世カトリック教会の強権的な悪行の数々は、まだマシなのかもしれない。
悪いことを悪びれもせず、堂々とやっていたのです。
「わしゃ~カトリック様じゃ。文句あっか!」
と言ったかどうかは知りませんが(笑汗)
・・・ある意味、潔い(???)

対して
本作で描かれるボストンのカトリック教会組織はもっと卑劣と言わざるを得ません。
組織の人間の悪行を隠蔽するため
ひいては組織の威厳と権能を堅持するため
結果的に、罪を犯した神父たちを匿う形をとったのです。
教会が守るべきは弱者である被害者たちであるはずなのに
逆に強者である加害者神父たちを匿ったとは・・・


ただひとつだけ。
ボストンのカトリック教会と日本のカトリック教会を、同列で考えないでいただきたいということ。
それは「日本のカトリックにはそんな変態神父は居ない」という意味ではなくて
(いや、もちろん「居る」と言っているわけでもありませんよ ^^;)
日本という国において、カトリック教会はそんな力を有していないという意味です。
仮にこの日本でボストンと同じようなことが起これば
教会組織が何をどうあがこうとも、変態神父たちは即座に “ お縄 ” デス。
隠蔽なんぞ出来やしませんから ^^;

            ♢

・・・日本には素晴らしい諺があります。

『 実るほど 頭を垂れる 稲穂かな 』


少々強引に意訳すれば
「組織が大きくなり力を持てば持つほど、その宗教は社会に対して謙虚であるべし」
ということです。
そして「宣教」とは
そういう精神のうえにこそ成り立つものなのだと強く思うのです。






by dscorp-japan | 2016-04-19 03:45 | 映画・テレビ | Comments(4)
Commented by pga2152 at 2016-04-19 23:59
pga2152です。スポットライト世紀のスクープは個人的には、見たいと思います。但し、この映画のせいでカトリックのイメージが悪くなるのは嫌だなと思います。
Commented by salvable0203 at 2016-04-21 23:56
私も信徒ですが、これは見なければ!と思っています。
カトリック映画賞「あん」の当日券無かったら、5/5に見に行こうか?と。
まぁ、びっくりはしませんが「あーあ、・・・あらら・・・。」ていう気分です。
Commented by dscorp-japan at 2016-04-24 15:52
☀pga2152さん。
私は、仮にこの映画がカトリック教会のイメージダウンに繋がったとしても、実際にあった事実は事実として公表すべきだと思います。
そのうえで猛省し、二度とこのようなことが起こらないように取り組むことが大切だと。
Commented by dscorp-japan at 2016-04-24 15:55
☀ salvable0203さん。
ご来訪&コメントを有難うございます m(_ _)m

敢えて、いちカトリック信者として申しますなら
「組織としての宗教の傲慢」に他ならないと思いました。
このような案件こそ、私たちは被害者の立場に立って考えなければならないということだと思います。
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これでも葬儀屋さんのブログなのだ


by dysmas
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