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D’s(ディーズ)さんのぶろぐ

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『 路傍 』 東山彰良

 
・・・最近
小説感想文ネタが少ないなァと、自分自身も気付いておりました。
昨年末の白内障手術も終え
視力も(それなりに)回復したわけですから、当然本は読んでるんです。

・・・単に「当たり」が引けなかったんです・・・

(こりゃ~面白かったなァ)という本に出会えてなかったということです。

・・・以前、畏友:西経一神父様に言われたことがあります。
「面白い本に出会うことも才能のうちなんだぞ」だそうな。
つまり
私には読書する才能が無いってことか・・・orz


『 路傍 』 東山彰良_a0153243_02090175.jpg
集英社文庫(¥571+税)


俺、28歳。
金もなけりゃ、女もいない。
定職にも就いてない。
同い年の喜彦とつるんでは行きつけのバーで酒を呑み
泥酔したサラリーマンから財布を奪ったりしてはソープランドへ直行する日々。
輝いて見えるものなど何もなかった。
人生はタクシーに乗っているようなもので
全然進まなくても金だけはかかってしまう。
そんな俺たちに今日も金の臭いがするトラブルが転がり込む。
第11回大藪春彦賞受賞作。
(文庫本背表紙説明より)



自分の嗜好から申しますと
いつもの私なら、まず手に取らない類の小説だと思います。
ではなぜ、本作を手に書店のレジへ向かったのかと申しますと
巻末にある、馳星周さんによる解説を読んだからです。

・・・とにかくベタ褒めなんですよ。
東山さんの文才を、天賦の才と言わんばかりに。

あくまでも個人的なイメージですけど
馳さんって、何だかとってもハードルが高い方のような印象なんです(私だけ?)
何となくストイックで
ちょっとやそっとじゃ他者を褒めちぎることなんてない感じ?(勝手なイメージです)
そんな馳さんがベタ褒めなんです・・・


・・・で、読みました。
「面白い」というより
文章を追うことが楽しい小説でした。
(決して「面白くない」という意味ではなく)
何というか
ひとつひとつの文が、いろんな変化球で投げ込まれる感じ。
こちらの予測を裏切る切り口で攻めてくるのに
まるでそれがさも当たり前であるかのように、飄々と文章が続く感じ。

・・・う~ん、うまく言えないなァ (-_-;)

とにかく。
馳さんが仰るところの、東山さんの文才はその通りだと思いました。
少なくとも、真似して書ける文章ではないと思います。
あまりにも自由奔放な文章なのに、綻びが無いんです。
これって、センスの問題だと思うんですよね・・・


ストーリーに関する感想を申しますなら・・・

私は本作を読みながらずっと
昔のテレビドラマ『傷だらけの天使』を思い浮かべておりましたよ、と。

私の感性が正しいかどうかは保証できかねますが m(_ _)m
あのドラマの世界観がお好きな方ならきっと、楽しめると思います ♪






by dscorp-japan | 2016-03-20 00:00 | | Comments(2)
Commented by pga2152 at 2016-03-20 17:00
pga2152です。路傍は、私に似ています。このままではイケナイと思い、近々転職を考えています。
Commented by dscorp-japan at 2016-03-23 14:22
☀pga2152さん。
よきお仕事との出会いがありますように。
line

これでも葬儀屋さんのブログなのだ


by dysmas
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