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お行儀

 
本来お葬式とは
亡くなられた方と関わりのあった、すべての方のための儀式です。
老若男女にかかわらず
故人の死を悼み、その魂の安息を願う為に集います。
よって当然
小さなお子様方が参列されること当たり前、なのであります。


さて。
お葬式の打ち合わせの際
私は必ず、遺族親族としての参列予定者が何名ほどいらっしゃるのかお尋ねします。
どのくらいの遺族席を用意した方がいいのか
また、火葬場へ行かれるご遺族の人数を把握するためです。

少し前に私が担当させていただいたお葬式の打ち合わせで
ご親族としての凡その参列者数をお尋ねすると
ご遺族代表者である故人様のご主人が、こんなことを仰いました。

「参列する親族といっても
孫たちには来させないつもりです」

何故かとお尋ねすると

「孫たちはまだまだ小さいので
式中に落ち着いて席についていられないだろうから」

お爺ちゃまなりの、孫たちに対する気遣いだったのかもしれません。
しかし
お子様方の親御さんでいらっしゃる故人様ご夫妻のお嬢様方は、ご自分のお子様(お爺ちゃまにとってのお孫さん)も是非参列させたいとのご意向でした。

「子供たちには是非、バアバとのお別れをさせてあげたい。
通夜にもお葬式にも、火葬場にも同行させて
人の死をしっかりと目に焼き付けさせてやりたい」

とのことでした。
最終的には
やや “ なし崩し的 ” ではありましたが、お孫さん達も参列することになりました。

で、いざ式を迎えてみると・・・

お孫さんの皆様、驚くほどにお行儀がよかったんですよ。
私もそこそこ長い間このお仕事をさせていただいておりますが
その私が驚くほどに、それはそれは素晴らしい参列の態度でした。
お父様やお母様の横で、背筋を伸ばして両手を膝の上に置いて
皆一様に、真剣なまなざしで神父様のお話に注目していらっしゃいました。
正直(何もそこまでかしこまらなくても・・・)と思うほどに。

これは推測ですが
最初にお爺ちゃまが「孫たちは落ち着きがない」と懸念されたことを受けて
親御さんたちが子どもさんたちにお行儀を教えられたのだと思います。
そして
お葬式に参列するにあたっての心構えやお行儀を学ばせたかったのではないかと。

            ♢

『行儀』という言葉ですが
「礼儀作法やその所作」という意味の他に
「(仏教用語で)行事の儀式やそのやり方」という意味があります。

さて。
では、私たち大人はどれだけ『行儀』が出来ているでしょう。

これはこれまでにも再三申しておりますが
参列者としてのマナーが成っていらっしゃらない大人たちの、何と多いことか。
先日の記事などで
少々重箱の隅をつつくようなことを申しました。
しかし実際的なマナーという点での重要度でいえば、それらは些細なことなのです。
手を合わせるべきか一礼すべきかとか
焼香の回数は何回が正解だとか
仮にそれらが間違っていたとしても、それは大それほどきな問題ではない。
それ以上に、基本的なマナーこそが大切だと思うのです。

「式中(特に焼香時など)隣同士で無駄話をしない」
「上着を着ているのにボタンを留めない」
「式場内で携帯電話が鳴ると話し出す」

ああいった方々に
先日のお孫さん方の『お行儀』をみせてやりたいものです・・・


あのお葬式での故人様は
さぞやご自分のお孫さんのことがご自慢だったことでしょう。
そしてきっと
バアバは天国からにっこりと微笑んで、あの場面を見降ろしていらっしゃったのではないでしょうか。






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by dscorp-japan | 2015-10-27 23:50 | 葬儀 | Comments(0)
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これでも葬儀屋さんのブログなのだ


by dysmas
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