D’s(ディーズ)さんのぶろぐ

dscorp.exblog.jp Top

天使のお葬式

 
さすがにもう(医療の)現場からは離れているようですが
私の父は精神科の医者であります。
彼の専門は『重症心身障害福祉』ということで
私もまた物心ついた頃から何度も父の職場に連れられたりして、様々な障害を持っていらっしゃる方々と触れ合う機会が少なくありませんでした。

だからといって、障害をお持ちの方々の思いが分かるなどとは申しません。
ただ、障害者の方々やそのご家族の生活については、他の方々よりほんの少しだけ、たくさん見てきた人間だと思います。

障害を持ってこの世に生を受けた方々。
或いは、生まれもって重篤な病を伴った方々。
こんな私でも、幼少の頃から疑問に感じてはおりました。

子供の頃、何度か父に尋ねたことがあります。
「世の中にはどうしてそういう人がいるの?」と。
すると父は決まって「分からない」と答えました。
私は
(お医者さんなのにどうして分からないんだろう?)と、医師としての父に少々幻滅したこともありました。
しかし、今なら分かります。
薄っぺらな美辞麗句で子供を納得させるより、ずっと正直で真摯な回答だったのだなと理解できます。
実際のところ
医者であろうと「分からない」ものは「分からない」のですから。

            ♢

さて。
現在の私は葬儀屋さんです。
二十年以上このお仕事に携わらせていただいておりますと
生まれもって障害を持った方や重篤な病を持った方のお葬式を、何度もお手伝いさせていただきます。
大切な息子さんや娘さんに先立たれた親御さんの
「どうして私じゃなくて貴方なの」と慟哭されるお姿に、私はただ黙するばかりです。

しかし
私は心のなかで確信します。
(この人は “ 天使 ” なのだ)
と。
(天使だからこのような障害(或いは病)を背負って生まれてこられたのだ)
と。
(この人は身をもって「愛」を伝えるために生まれてきたに違いないのだ)
と。
そして
(この人は救われたのではない。生まれた時点ですでに神様に救われているのだ)
と。


・・・これもまた
“ 薄っぺらな美辞麗句 ” なのかもしれません。
ご遺族様には慰めの言葉にもならないかもしれません。

しかし、私は強く確信します。


この連休中
私は「天使」のお葬式をお手伝いさせていただきます。






[PR]
by dscorp-japan | 2015-09-20 01:05 | 葬儀 | Comments(2)
Commented at 2015-09-20 21:42 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by dscorp-japan at 2015-09-25 16:44
☀******さん。
お返事が遅くなり、申し訳ありません m(_ _)m

>彼らは神様に選ばれた人達
その言葉が当事者の方々の救いにはならないかもしれないけれど
でも、おそらくその通りなのだと思います。

line

これでも葬儀屋さんのブログなのだ


by dysmas
line
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30