D’s(ディーズ)さんのぶろぐ

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「生き切る」

 
※ 最初にお断りしておきます。
私はひとりの葬儀屋さんとして、亡くなられた方のご遺体に対する尊厳を大切に思っておりますことだけご理解ください。


もちろん一概には申し上げられませんが
80歳代以上の故人様ともなりますと、やはりそのお身体は痩せ細られた方が少なくありません。
おそらくその体重は30キロ台
なかには30キロを下回るほどに痩せ細られた方もいらっしゃるかもしれません。
実際には致しませんが
その気になれば、私一人で故人様を軽々と “ お姫様抱っこ ” することも出来るでしょう。

「生き長らえる」ということ
「老いる」ということを実感させられます。

しかし同時に
私はそうした故人様とお会いするにつけ、思うのです。

(この方は本当に人生を全うしたんだな)
(生き切ったんだな)
・・・と。


・・・宗教を超えたところで
仮に「神様」という存在を信じるのであれば、私たちの肉体は神様から与えられたものということになります。
神様から与えられた肉体ですから
私たちは、自身の肉体を「神様からの恵み」と受け取り、精一杯 “ 使って ” 生きるということです。

この世に生を受けて
心とともその肉体は成長し
そしていつか、その肉体は衰えていく。

私はつくづく思うのです。
たとえて言うなら
私たちの肉体はあらゆる可能性を秘めた、優れた「道具」のようなものだと。
たとえば、台所で毎日使われる「包丁」のようなもの。
毎日、来る日も来る日も食材を刻み
刃が悪くなれば研がれてその切れ味を取り戻し、また食材を刻み続ける。
しかし
いつの日かその刃は薄くなり、その役目を終える。


年季の入った道具というのは、とても美しいものだと思います。
お分かりかと思いますが「見た目が」ということではありません。
長らくその役割を担ってきた道具には、重みがあります。
その道具の背景に歴史が見て取れるからです。


・・・私たちの肉体を、道具などと同義に考えることには異論があるかもしれません。
しかし私は
長年にわたったこの世での生活に、その肉体を駆使されてきたであろう方々の亡骸を拝見するにつけ、言いようのない感動をおぼえるのです。

(よくぞここまで生き切りましたね)
と。


お葬式の最終場面
ご遺族様方々は、棺の蓋を開け、最期のお別れの時を過ごされます。
そんなときによく聞かれるお言葉。

「お婆ちゃん、よく頑張ったね」

もしかするとその意味は
「生き切った」ことへの敬意と賞賛なのかもしれません。






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by dscorp-japan | 2015-03-07 15:01 | 葬儀 | Comments(2)
Commented by maria at 2015-03-08 07:45 x
またまたお久しぶりです。

人生を「生き切る」

今、突然人生を終えることになっても「生き切った」とは言い難く。。もっと毎日精一杯生きなくてはと思いました。
命ある有難みを忘れて何となく毎日を過ごしてしまっています。

人生の最期に自分で「よく頑張った!」といえる人生をおくりたいです♪
Commented by dscorp-japan at 2015-03-09 21:35
☀mariaさん。
もちろん私もまた同じであります。
お互いに(自分、頑張ったよね)と納得できる人生を送りたいものですよね。
line

これでも葬儀屋さんのブログなのだ


by dysmas
line
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