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遺骨を忘れること

 
これは「お葬式あるある」というよりも
そこそこ頻繁にあることでして・・・

もはや「あるある」というより、実は「有り過ぎ」なお話。
おそらく葬儀屋さんなら
どなたでも経験されていらっしゃることかと思います。

・・・これは
特に仏式葬儀で、いわゆる「初七日」の後に有りがちなお話なんですね。

今日、多くの仏式葬儀では
火葬を終えてお骨上げのあと、繰り上げ初七日法要というかたちで、お葬式当日に初七日法要を終えられることが多いわけです。
たとえばセレモニーホールなどですと
お骨上げを終えてホールに戻ってきて、位牌と遺骨・遺影写真を法要祭壇に安置します。
そこで初七日法要が行われ、その後参列された方々はお食事の席につかれることが多いわけです。

生前のご本人の看病にはじまり
お亡くなりになられた後は葬儀屋さんとの打ち合わせがあり
お通夜からお葬式の流れのなかで、ご遺族は本当にお疲れになられるものです。
すると
初七日法要の後のお食事の席というのは、ご遺族にしてみれば
(ようやくここまで辿りついた)
(何とか恙なく終わった)
という、安堵の気持ちになられるのは当然のことなんですよね。

お食事の席にご同席されたご親戚方々をお見送りされ
ホッと一息つかれつつ、荷物をまとめられて帰路に就こうとされたところで・・・

まァ、葬儀屋さんはこのタイミングで必ず注意をはらうわけなんですが・・・

「どうもいろいろとお世話になりました。
私どもはこれで失礼させていただきます」

そのお手元に、ご位牌とご遺骨・遺影写真はない。

「まァイヤだ、アタシったら!
おじいちゃんを忘れるなんて!」

お客様は大変バツの悪い思いなのでしょう。

「こんなひどい家族っていないですよね・・・?」

・・・いやいや(汗)
私たちからすれば、イヤというほど見せられてますから。
言い方は悪いですが、それこそ見飽きるくらいに。


いわゆる初七日法要が無いという意味では
キリスト教葬儀の場合ですと、こういうことが起こる可能性は低いようです。
一概には言えませんが
多くのキリスト教葬儀の場合、火葬を終えられた時点でお葬式の典礼は終わります。
仮に火葬後のお祈りなどがある場合でも
そこで食事の席を設けることは比較的少なく、お祈りが終わった時点で帰路に就かれるケースが多い。
ご遺骨を前にしたお祈りの直後に、ご遺骨を忘れるということはさすがに少ない、と。

            ♢

何が言いたいのかと申しますと
それほどに、お葬式というのは疲れるものなのだということです。
肉体的にもそうなのでしょうが
それ以上に、精神的な緊張感が持続するものだということ。

私は
殊更に「忘れる」ことを恥じることはないと思っています。
それだけ一生懸命、お葬式に集中されていたことの証左なのですから。

ひとしきり照れ笑いして
忘れそうになった故人様に対して「ごめんね」と念じればいいのだと思います。






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by dscorp-japan | 2015-02-23 00:00 | 葬儀 | Comments(0)
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これでも葬儀屋さんのブログなのだ


by dysmas
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