D’s(ディーズ)さんのぶろぐ

dscorp.exblog.jp Top

あの父が

 
昨日の記事に関連して。

父方の家系はずっとカトリックです。
すでに他界しましたが
父の姉妹にはカトリック修道女もおりました。
そういう家系でありますから
信仰の有る無しにかかわらず(汗)私も生まれてすぐに幼児洗礼を授けられたという次第であります。


若かりし頃の父は、結構熱心な信徒であったようです。
静岡で幼少期を過ごした後
名古屋の大学へ通った当時はカトリック恵方教会に下宿していたとききます。

ところがある時期より、父は教会から遠のきました。
母と出会い結婚した頃から
(母曰く)彼はまったく教会へ寄りつかなくなったと聞きます。
父の真意は図りかねますが
私の知る限り、父から宗教的な感性が感じられることは希薄だったと思います。

・・・まァそれ以前に、父は殆ど家に居ませんでしたけど(汗)


ところが。
一昨日、そんな父と会って話をしていたとき、彼はこんな話をし始めました。

「世界の現状を見渡すにつけ
今こそ、宗教の果たすべき役割が再認識されるべきだと思う」

・・・お?
何言ってんの?

「地球が怒っていると思う。
文明が人の心を蝕んでいるように思えてならない」

アナタがそれを言う?

「人の心が豊かになっていない。
むしろ私たちの心は、どんどん貧しくなりつつある」

父が唯物主義者だとは考えておりません。
そもそも精神科医です。
主に「心」を相手にするお仕事です。

しかし・・・

「今こそ神様の出番だと思う。
もはや、人間の叡智だけでこの世界を立て直せるとは思えない」

よもや、何か妙なモノに感化されたとか・・・?(大汗)

「とんでもない。
これでも私はカトリックのつもりだよ」

(何十年も教会に行ってねェくせに)
という思いは置いといて・・・ ^^;



死が身近な年齢となった今になってはじめて
身勝手にも、神の存在を肯定し始めたのでしょうか。
それとも私が気付かなかっただけで
彼のいちばん深いところにはずっと、神への信仰があり続けたのでしょうか。

本当のところは父にしか分かりません。
或いは本人にも分からないのかもしれない。
でも
いずれにせよ、それは大きな問題ではありません。

ただ私としては
“ あの ” 父の口から「神」という単語が語られたことが驚きだったんです。
驚きであると同時に
仄かな「喜び」でもあったのだと思います。

社会的な評価はともかく
少なくとも私たち家族にとって、父は「父」ではなかった。
彼の心は全く見えなかったし
彼の価値観も皆目分からなかった。

その父が「神」を口にした。
神の救いについて語った。

その事実を、私は素直に受け止めようと思ったのでしょう。
だからこそ
帰り際の彼の後姿に、神様の慈しみと慰めを祈ったのかもしれません・・・







[PR]
by dscorp-japan | 2015-01-12 00:00 | あったこと | Comments(6)
Commented at 2015-01-12 09:53 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by 友人M at 2015-01-12 17:48 x
いつもブログ拝見しております。(やめないでね)
大学以来の君の心境の変化、大変共感しています。(相変わらずMike Oldfield は好きです。興味をもったクラスの子にはしつこく紹介していますよ 笑)
私もつまらない人生ではありますが、心は常に変化しています。お父様のこと、大変よく分かります。私も高校から大学時代、ひどく父を軽蔑したものでした。でも、父が亡くなる前後、父の偉大さ、というかそれほどでもないがそれ以上のものを、子として…、感じました。これは言葉では表現し難いですね。今では最愛の母までも他界してしましました。時折、夢の中で両親と再会し、目が覚め現実に戻ると、「早く会いたい…」などと考えてしまっている自分がいます。守生くんは、なんだかんだ言っても、ご両親がまだご存命です。沢山の死に携わってこられた君にとってでさえ、親が亡くなってはじめて味わう感覚はその時になってみないと分からないかも知れませんね。私は人生が180°変わってしまった感があります。時の流れは止められないという現実があります。まだご存命のご両親との時間、大切になさってください。君の文を読んでいて、私も祈らざるを得ない心境になりました。
Commented by dscorp-japan at 2015-01-12 23:09
☀******さん。
貴重なアドバイスを有難うございます m(_ _)m
散々軽蔑してきた父の、私はその息子であるということを自覚しつつ、出来るだけのことをしようと思います。
Commented by dscorp-japan at 2015-01-12 23:14
☀友人Mさん。
お元気そうで何よりです。
そして、丁寧なコメントを有難うございます m(_ _)m

>沢山の死に携わってこられた君にとってでさえ
>親が亡くなってはじめて味わう感覚は
>その時になってみないと分からないかも知れませんね

・・・仰る通りなのだろうと、思います。
いくら私が葬儀屋さんであっても、自ら経験してはじめて分かることなのだろうと思います。
まさに「時間」とは、あらゆる可能性なのでしょうね。
私にはまだチャンスがあるのだということに感謝しつつ、これからのことも考えてみようと思います。
Commented at 2015-01-13 09:37 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by dscorp-japan at 2015-01-15 13:52
☀******さん。
そうですよね~
イソップ物語の『北風と太陽』の「太陽」にならなければと思います。
line

これでも葬儀屋さんのブログなのだ


by dysmas
line
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30