「祭司不在で葬儀というのはありですか?」
このご質問からはふたつの意味が考えられます。
① 宗教儀礼を伴わないお葬式は可能か
② 宗教儀礼を伴うが、司式者がいないお葬式は可能か
① に関してはすでにご存知の方もあるかと思いますが、お葬式には「無宗教葬」というものがあります。
これはすでに行われているものであり、その回答は「できます」ということになります。
したがってここでは ② に対する回答と解説をさせていただきます。
回答:
それぞれの宗教が定める内規によります。
但し
葬儀をお願い出来る宗教者(僧侶や牧師、神父など)がいるのに、敢えて司式者を招かずに式を執り行うことは一般的ではありません。
解説:
まずは大前提として
何らかの宗教儀礼を伴うお葬式を行う場合、その宗教の定めるルールにしたがって典礼が行われるべきと考えるのが妥当です。
それぞれの宗教で決められている葬送典礼のガイドラインがあり
一般的には、その典礼を司る宗教者の導きによって式が進行します。
葬儀司式者というのは、それぞれの宗教が定める内規においてその権限を与えられた人です。
よって
その権限を与えられていない人間が司式者をすることは、その宗教の内規に抵触する可能性があるということです。
司式者不在のお葬式が行われるケースとは
「お葬式を執り行って下さる司式者がどうしてもつかまらない」という事由によるものと考えられます。
しかし現実的に考えると、こうしたケースは非常に稀であります。
司式者の都合がつかない場合
まずは葬儀の日程を変更するなどして、司式者のスケジュールと合わせるようにします。
仮に日程調整がうまくいかない場合でも
菩提寺や所属教会の宗教者(場合によっては依頼した葬儀社)を介して、司式者を探していただくことになります。
実際的にこれらの方策をとることによって
司式者不在の宗教葬儀はほぼ回避されることになります。
余談ですが
たとえばカトリック教会ですと、宗教者不在のお葬式を行ったケースはあります。
但しその場合「葬儀ミサ典礼」を行うことは絶対にできません。
聖書を拝読しともに祈りを唱える形式(=ことばの典礼)のみ、となります。
繁忙期に入りブログがゆっくり見れない毎日(T-T)
社長さーん、元気に新しい「歳」をお迎えくださいませ!