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D’s(ディーズ)さんのぶろぐ

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私の贖罪

 
「罪」というのは言いすぎなのかもしれませんが・・・

            ♢

以前お世話になっていた葬儀社時代の話です。

その会社では、ご葬儀のご依頼が入ると受注担当者が打ち合わせに伺い、ご葬儀の内容を決めて契約書を交わし、この内容に従って葬儀施行担当者が引き継いでお手伝いをするというシステムでした。
当時の私は受注担当者でして、会社の売上をたてる役割を担っておりました。


・・・ここで告白します。

当時の私、社内での売上は常にトップでした。
葬儀の一件単価が、毎月大体〇百万円・・・(驚)
そこそこの規模のお葬式から、生活保護者のお葬式までを含めた平均単価です。
今考えると、とんでもない数字を叩き出していたと思います。

・・・誤解の無きよう。
これは決して自慢で申し上げているのではありません。
今となっては、私の汚点であります m(_ _)m

もちろん私は会社の命に従っていたのであって
少しでも売上を上げていくことが、課せられた使命と考えてのことではありました。
お客様との巡りあわせというのも多少はあったのかもしれません。

上司からはよく褒められました。
社内会議では
上司から同僚への指導の際、いつも私が引き合いに出されました。
「皆、もっとオカダのことを見習え」

しかし
今思い返してみると、果たして私は正しいことをしてきたのだろうかと考えずにはいられません。
少しでも多くのお金を引き出す為、私なりのセールストークを駆使してお客様の購買意欲をくすぐって
かなり無理を強いていたのだろうと思います・・・ m(_ _)m

            ♢

そんなとき
私はある映画で、こんなセリフを聞いたんです。

「医者と弁護士と坊主ってのは、お金が無くても困っている人を助けるのが仕事なんだ」


どんな映画だったのかは忘れてしまいました。
たしか、劇中の弁護士役の俳優さんが口にしたセリフだったと記憶します。

映画を観ていた私
この場面でかなりショックを受けたんです。
(果たして自分の仕事に「心」はあったんだろうか)
(自分は困っている人を助けていたんだろうか)
そして
(「医者と弁護士と坊主」に「葬儀屋」も入るべきじゃないのか)・・・

            ♢

時は流れて現在。
そういう仕事をしようと、私なりに志して立ち上げたウチの会社。
私なりのサジ加減で
ある程度会社の利潤も確保しつつ、適正と考える価格でお葬式をお手伝いするようになって早や10年。
創業以来
ウチの会社は常に自転車操業です(汗)
それでも何とかやってこれたのは、ひとえにご支援いただいている皆様のお蔭です。
ウチのスタッフも、決して高くはない給料で働き続けてくれています。
感謝以外ありません・・・ m(_ _)m


・・・これがウチの会社です m(_ _)m

ウチの会社のあり方には
私なりの過去に対する贖罪という意味もまた、ほんの少し含まれてはいるんです・・・
by dscorp-japan | 2012-09-10 00:05 | 葬儀 | Comments(0)
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これでも葬儀屋さんのブログなのだ


by dysmas
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