はるさんの記事から
『もし自分が担当している葬儀に指名手配者が来ていて、それに気付いたらどうする?』
これは、関西エリアで私と同じような業態の葬儀屋さんを経営されていらっしゃる
『はるさん』からの問いかけです。
(詳しくははるさんのブログをご覧ください→『たとえ明日 私が葬られるとしても』)
・・・私だったらどうするだろう。
キレイ事を言うんじゃなくて、あくまでホンネで申しますと・・・
① まずは自身の目を疑う(笑汗)
② 本当に指名手配者なのかどうか、それとなく何度も顔を確認する
③ 葬儀受付の芳名録の名前を確認する(多分ムダな行為だと思うけど)
④ 他の会葬者の方が気付いていないか、式場全体の様子を伺う
・・・上のような手順を踏まえたうえで
どうやら(おそらく)間違いないだろうとの確証(というか、ある程度の自信)が得られたとして・・・
⑤ (厄介なことになっちゃったなァ)と焦る
(なァんで気付いちゃったんだろ)と自分を呪う(笑汗)
お葬式の進行状況にもよりますが
多分私ならそのヒマがあるのなら警察に電話すると思います。
そのうえで
目撃現場が、現在お葬式の最中であることを伝えます。
ご遺族をはじめとした参列者の心情を充分に考慮していただくことを嘆願し
典礼としての葬儀、弔いの場としての葬儀を一切損なうことの無きよう強く要請すると思います。
はっきり言えば
「お葬式が終了するまでは一切の具体的行動を控えてもらう」ということです。
その約束が取り付けられないなら
多分現場の住所は言わない、と思います。
「お葬式が終わってからまた電話します」と言うと思います。
(携帯電話のGPS追跡という手段を取られるのかもしれませんけど)
・・・対処法は違えど
これは『はるさん』も同じ根拠であることは間違いありません。
お葬式においては
何よりもその当事者であるご遺族及び参列者の心情が優先されるべきだということです。
奇しくもこんなニュースがありました。
↓
http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20120613ddlk14040257000c.html
ニュース記事の現場は、どうやらカトリック教会のミサ中だったようですね。
乱暴な言い方ですが
それでもまだ、通常のミサだからまだマシです。
ミサは(基本的に)毎日行われるんですから。
・・・お葬式は一度きりなんです。
絶対にやり直しのきかない、大切な時空間なんです。
・・・仮に
あなたの大切な方の葬りの場に警察がやってきて
あなたがたには何ら関係のない事案を突然お葬式に持ち込まれたとしたら、どう思いますでしょうか・・・
これまた乱暴な言い方ですが
手配者確保のチャンスはまた廻ってくるかもしれませんが
お葬式は二度と無いんです。
・・・私、葬儀屋さんですから。
私は私の職務と信じることを全うしますよね。
先日のこの事件があったから、この質問が浮かんできたのだと思います。皆立場が違えば想いも違ってきます。難しいものですが、その中で選び取っていかなければいけませんね。
>引用の記事、こちらでも取り上げようかと考えながら忘れていました(汗
・・・おそらくそうなんだろうなァと思っておりました(笑)
こういう難しい場面では、絶対的な正解というのは存在しないのかもしれません。
ただ
それぞれの役割のなかで、自分の為すべきことを胸を張って主張することは大切なのかと考えます。