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D’s(ディーズ)さんのぶろぐ

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映画 『八日目の蝉』 追記

 

昨日はレビューにもなっていないような記事で申し訳ありませんでした m(_ _)m
さすがにあんな記事じゃ~
(非常に少数ですが)このブログをご覧いただいている皆様に不親切じゃないかと反省いたしました…

あらためて
これから映画をご覧いただくかもしれない方々の為に、さわりの情報だけでも。

直木賞作家・角田光代さん原作小説の映画化です。
映画では、ふたつの時系列を軸に物語がすすみます。
① 不倫相手の赤ちゃんを誘拐した野々宮希和子(永作博美さん)の4年間にわたる逃避行と逮捕までの話
② 成長した赤ちゃん・恵理菜(井上真央さん)の苦悩と、自らの過去を辿る話
上のふたつが交互に描かれるつくりとなっています・・・


映画では
いきなり希和子の裁判場面からはじまります。
証言台に立つ恵理菜の実母の訴えと被告である希和子の証言は
まず「誰が悪くて誰が被害者なのか」をしっかり提示します。

中盤に差し掛かり
逃避先である小豆島での、希和子と子どものつかの間の平和な生活が描かれる部分では
観ているこちらも思わず感情移入してしまいます。
もちろん希和子のとった行動はいけないこと(というか犯罪)なのですが
(何とかこのまま逃げ切れ!)とエールを送ってしまいます。
原作小説のレビューでも書きましたが
やはりこの物語において小豆島は、二人にとっての楽園として描かれていると思います。

誰も知らない場所。
誰にも見つからない場所。

小豆島は、ふたりにとってのエデンの園でした。

・・・そして、楽園の終焉。
希和子の逮捕。
“ 親子 ” の別れ。

別れ際の希和子の一言。
母性に勝る強さなど無いのだと思い知らされます・・・


成長した恵理菜は
無意識のうちに過去を忘れ去り、毎日を無気力に生きます。
おそらく恵理菜には
「希和子との4年間は忌まわしいものに違いないのだ」という、ある種の“刷り込み”があったのだと思います。
そして
恵理菜もまた、妻子ある男性と関係を持ちます。
不倫こそが事件の発端であることを知りながらも
ただ流されるように関係を続けます。
そんなある日
千草という謎めいた女(小池栄子さん)が現れ、恵理菜を取材させて欲しいとつけ回します。
そしてその後、ある転機が訪れて
恵理菜と千草の二人は、恵理菜が忘れ去ってしまった“過去”を辿る旅に出ます・・・

            ♢

永作さんの演技がウマいことはすでに織り込み済み。
(小生、昔から永作さんのファンです♪)
井上さんの演技もイイ線行ってました。
そして個人的に驚いたのは、小池栄子さんの存在感。
ウマかったなァ~
彼女がこんなに演技が上手いなんて知りませんでした m(_ _)m


「原作との比較」というのは映画に失礼かもしれませんが
ラストは原作と映画では少々異なります。
原作を読んだ立場としては、あのラストがどう描かれるのか?という期待もあったのですが・・・

いや~
映画のラスト、キました。
やられました。
一本取られました・・・



良い映画でした。
原作も良かったけど、この映画も素晴らしいと思いました。
きっとこの先、思い出したように何度も観る映画になりそうです。
『砂の器』
『半落ち』と並んで
大好きな邦画の一作になりました・・・
by dscorp-japan | 2011-11-07 00:12 | 映画・テレビ | Comments(0)
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これでも葬儀屋さんのブログなのだ


by dysmas
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