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D’s(ディーズ)さんのぶろぐ

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「骨箸」について思う・2

 
先日の私の記事をお読みいただいた「はるさん」
早速ご自身のブログで考察して下さいました。
 m(_ _)m

仰るに
「箸とは元来、食事のみに使用された道具ではないのではないか」とのこと。
おそらく「当たり」だと思います。
太古の時代
まだ道具と呼べるほどの道具が無い時代から
おそらく先人たちは、二本の枝を器用に片手で操るようになったのではないか、というのは容易に想像がつきます。
特に、火を熾(おこ)した中にくべてある魚などを掴んだりするとき
きっと先人は、細くて丈夫な木の枝を二本使ったのではないでしょうか。
(はるさん仰るところの「火箸」の原型ですね)

「箸は食事の際に用いるだけの道具ではない」
たしかに。

考えてみれば
箸って、使いようによってはとても機能的に優れた道具ですよね。
米粒ひとつを摘むことだって出来るわけですし
その摘む力の加減も利きます。
機能性からいえば、御骨を拾うのには合理的といえましょう。

・・・でも
それでも違和感が拭えないんです。


キリスト教葬儀を専門とする私たちは
在日外国籍の方々のお葬式のお手伝いをすることが少なくありません。
欧米諸国の方はもちろんのこと
ブラジルやペルーなど南米諸国の方
フィリピンやインドネシアの方・・・

そもそも
火葬の習慣の無い国の方などは
日本で火葬すること自体に一大決心が必要です。
(ご遺体を本国へ送り届けて土葬するには相当の費用がかかるのです)
止む無く日本で火葬をする場合も
まず間違いなく「全骨拾骨」を希望されます(名古屋エリアは「部分拾骨」が一般的です)。
故人様が荼毘に付されてお骨上げとなった際
「ではこちらをお使いください」と渡される「骨箸」。

一様に驚かれるわけなんです・・・

「ナンデ、ハシィ?」
「ゴハンジャナイヨォ」


「はるさん」の提案として
「トング」のようなものはどうか?とのことでした。

なるほど。
箸のように、直接的に「食事に使う道具」を連想しにくいですし
その機能性は充分ですよね。

但し、現存の「トング」そのものとなると
今度は焼肉を連想してしまい、それはそれで箸以上にマズイ(汗)ので
その機能性を保った、デザインの意匠を変更したものを考えれば良いかもしれませんね。


「お骨上げ」って
すごくリアルで、衝撃的な行為なんです。
お骨を見て、卒倒される方もいらっしゃるくらいです。
私は
大切な方を亡くされ、荼毘に付された故人様のお骨を直視しなければならないご遺族様の
余分な精神的負担を取り去って差し上げたいと思うばかりなのです。
by dscorp-japan | 2011-05-24 01:46 | 葬儀 | Comments(4)
Commented by Maria at 2011-05-24 03:34 x
お久しぶりです。

先月祖母のお葬式に参列したばかりなのでよく覚えていますが・・
骨箸に違和感を感じませんでした。
私の中で至極当たり前になっているんですね。
D'sさんのブログを拝見して違和感を感じる方もいるんだと気付きました。
亡くなった方の尊い骨を手で直接触る方が失礼かなと思うのですが、
なぜお箸?と聞かれても返答できません・・^-^;

骨を拾った後の遺灰や骨はどうしているのでしょうか。
係の方が「こちらで処分してよろしいでしょうか」と聞かれましたが
どこに処分???と思ってしまいました。

愚問でしょうか・・すみません・・
Commented by dscorp-japan at 2011-05-24 10:33
☀Mariaさん。
Mariaさんのように、骨箸の使用に違和感を感じない方も大勢いらっしゃいます。
その理由が分からなくとも、骨箸の使用が自然だと思われる方は骨箸を使用されればいいのです。
要は人それぞれ、なのでしょうね。

そして、部分拾骨の為に残った遺灰などの処理について。
・・・決して愚問なんかじゃありませんよ。よくご質問いただくことです。
地方によっても異なるのかもしれませんが
基本的に「産業廃棄物処理」という形で処分されるようです。

貴重なご意見をコメントいただき、有り難うございました m(_ _)m
Commented by もりもり at 2011-05-24 23:02 x
僕の親父の墓は、良く分からないけど村の土地を借りていてそこに土葬しました。火葬場はありましたが土葬がカトリックの教えで村も了解して土地を貸していたのでしょうか。しかし、その貸していた土地を村に返して欲しいとのことで、土葬した親父の墓を掘り起こし残った骨をきれいに洗い、そして今度はどこに収めようかの話になり、教会の敷地内あるいは信者さんの教会に寄付した土地に納骨堂を、と言うのが僕の田舎です。お寺さんはその敷地の中に先祖代々のお墓がありますが、キリシタンの子孫はそんなものがない、その上土葬にしなければならないとの教えがあり、村の土地を借りました。
で、「お箸お骨上げ」の事はない。でも、今は時代が変わり、、、。
良いのか、余分な事か、確かに日本の文化の中に火葬は重要な在り方として今に残っていると思います。京都の五山送りなんかそうだと思います。
 下の絵、とても面白い。
Commented by dscorp-japan at 2011-05-25 01:03
☀もりもりさん。
「亡き骸をどのように弔うのか」という問題について
弔われる側となる本人は「どうにでもしてくれ」と仰ることが多いかと思います。
問題は、遺されたご遺族の思いです。
思いが強ければ強いほど、それぞれの考える「手厚い葬り方」を模索するのでしょうね。
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これでも葬儀屋さんのブログなのだ


by dysmas
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