ルルドの聖母
言わずもがなの『建国記念日』ですね。
そして、カトリック教会としての暦ですと『ルルドの聖母』の記念日でもあります。
カトリック信徒の方々であればご存知でしょうが
ルルドとは、フランス南西部の小さな町の名前です。
ピレネー山脈に囲まれた、山あいの町。
私の住む名古屋界隈のイメージで言いますと
高山市とか郡上市のような感じの町だと思います。
私が行った時のルルド大聖堂の写真
ルルドといえば
『ルルドの聖母出現』 『ルルドの奇跡』として世界的に有名です。
カトリック教会が公に認可した、巡礼地でもあります。
ご存知ない方の為に簡単にご説明いたしますと・・・
1858年の2月11日(つまりこの日付が記念日の由来です)
ルルドに住む14歳の少女ベルナデッタ・スピルーが、村の外れにあるマッサビエルの洞窟で薪拾いをしていると・・・
そこで、白い衣をまとった女性の姿を見たとされています。
ベルナデッタはその女性を聖母マリアであると認識はしていなかったのですが
その女性に名前を尋ねると
「私は無原罪の御宿りです」と答えられたのだそうです。
ベルナデッタが「無原罪の御宿り」などという言葉を知る由もないだろうという理由から
その女性は聖母マリアではないかとの噂が広まり、当時のカトリック教会が本格的に調査を進めました。
(その後1862年、カトリック教会は聖母の出現を公に認めました)
聖母マリアとされるその女性は
その後ベルナデッタの前に18回にわたって出現した、とされています。
・・・これが『ルルドの聖母』の由来です。
『ルルドの泉』とは
洞窟に湧き出た水が、それを飲んだり浴びたりした巡礼者に
病の治癒などの奇跡を起こしたとされることに由来するものであり
『奇跡の水』と言われる所以です・・・
川の対岸から撮影したマッサビエルの洞窟
さて。
ルルドで起こったとされる“奇跡”の真偽は、私には分かりません。
今から約20年ほど前、私もルルドに行く機会がありました。
(ある重度障害者の付き添いとして)
ちょうど聖週間の一週間をルルドで過ごすという幸運に恵まれたのですが
毎日、世界中から本当に多くの方々が巡礼に訪れていました。
マッサビエルの洞窟にも行きましたし
“本場”ルルドの水も飲みました。
そこで汲んできた水は、今も私の自宅にあります。
とりあえず、水は腐ったりはしていませんね。
(ルルドの水は水素を多く含んでいるために腐りにくいのだとされる説もあります)
私、思うんです。
奇跡かどうかは、私たちには大きな問題じゃないんではないかなァって。
奇跡的な病の治癒にしたって
カトリック教会が公に認めた“奇跡的治癒”は、これまで100件にも満たない(一節では66件とも67件とも)。
おそらくこれまで、何千万(或いは何億)という方々が巡礼に訪れたにもかかわらず、です。
それよりも重要なことは
聖母マリアとされるその女性がベルナデッタに語ったとされる
「祈りなさい」
「回心しなさい」
というメッセージなのだと。
聖母出現のあと
ベルナデッタは『ヌヴェール愛徳修道会』のシスターとして
35歳で亡くなるまでの間ずっと、ひっそりと祈りの生活を全うされました。
(その後ベルナデッタは列聖調査を経て、1933年に聖人として列聖されました)
さて。
ルルドの奇跡にはもうひとつあります。
ベルナデッタの死後
土葬された彼女の遺体を掘り起こしてみると、その遺体は腐敗を逃れていたというのです。
ミイラ化していたわけでもなく
腐敗していたわけでもなかったという・・・
現在の聖ベルナデッタ
この“奇跡”の真偽もまた議論の分かれるところであります。
現在、ベルナデッタの遺体はヌヴェールに安置されていますが
実際にはその顔や手には蝋マスクによる保全措置が取られています。
また
完全に腐敗を逃れていたのではなく
実際は肌が黒ずんでいたり、目は若干くぼんでいたりしたのだという話もあります。
「加工してるじゃん」
「少しは腐ってるじゃん」
・・・ただ
ここからは“葬儀屋さん目線”で申しますと(笑)
人間の遺体って、死後数時間で腐敗が進むんです。
たとえ数年後の遺体掘り起こしであっても
その姿が(上記の通り)肌の変色程度だったのなら、それは充分に奇跡的であります。
普通に考えれば
いくら加工を施そうとも、上の写真のようには到底なりっこないんです。
(しかも今から100年以上前ですよ)
・・・最終的には
都市伝説じゃないですが
「信じるか信じないかは、アナタ次第」ということなのでしょうね。
・・・私、ですか?
少なくとも
聖母マリアの存在は強く信じています。
私、マザコンなんで・・・(照)
信じるというか・・・普通のこと、かな・・・
聖霊病院で私を洗礼へと導いてくださったご像に再会しました。
多分・・・。
マリア様って
決して強引に私たちを “引っ張ったり” しませんよね。
ただそこにいて、私たちに微笑みかけて下さる。
母の慈愛、ですよね・・・
伯母様の心と身体が平和のうちに過ごせますよう、お祈りいたします。
ルルドって、一度は巡礼に行ってみたい所ですよね。
一週間もルルドで過ごされたなんて、とても羨ましいです。
私もルルドのお水、実家においてあります。
知り合いのシスターにいただいたものですが...。
家族が病気の時には、ルルドに連れて行ってあげられたと思いました。
やはりルルドは、行くことが叶わないとしても、希望を与えてくれる場所だと思います。
『ルルド=希望』
マリア様は私たちにルルドの奇跡を通して、まさに『希望』を下さったのだと思います。
ルルドに滞在した一週間で、私もまた多くのことを学んだように思います。
そのお話はまたいつかここでさせていただきます m(_ _)m
私の一昨日のコメントなのですが、「連れて行ってあげられたらと思いました」と書こうとしたのですが、「連れて行ってあげられたと思いました」と書いてしまいました。”ら”が抜けて、なんだかちょっと意味不明な文になってしまいました。
ルルドの話の続き、いつか楽しみにしています♪
・・・ご丁寧に有り難うございます m(_ _)m
私は
ルルドに希望を見出しながらもそこへ行けない人たちにも
マリア様は必ず、その慈しみを注いで下さるものと信じています。