お葬式は誰のため?
で、お葬式の価値観も様々なわけです。
その“価値観”ということでいうと、大きく分けて次の3つに分けることができるのではないでしょうか。
①故人の遺志を何よりも優先する方。
②遺族としての希望(思い)を優先する方。
③対外的な体面を優先して重んじる方。
どれが正しいとか言うつもりはありません。
当事者にとって大切なことを優先するのは当たり前です。
ただ
この価値観(というか方針)が当事者の間で定まっていないと、ややこしいことになるんですね・・・
ご遺族のある方が
「亡くなったお父さんの為に」と言えば
ある親族の方は
「お前たち家族が楽なようにすすめるべきだ」と言い
別の方は
「オレの会社ではいつもこうするんだ」と言う。
・・・結果、妥協点がなかなか見出せないという事態に陥るわけです。
誰も悪くないんです。
皆、それぞれが“良かれ”と思ってモノを言います。
しかし一旦そこに矛盾が生じてしまうと、収集がつかなくなったりするんですね・・・
♢
こういうときの解決策ですが
やはり一番大切なことは、葬儀を執り行う責任者(=遺族代表者)がしっかりと舵取りをするしかないと思います。
周りから出てくる様々な意見をしっかりと聞いたうえで、最終判断を下すのは喪主である、と。
そしてもうひとつ。
周りの方も、アドバイスはよろしいのですが、必要以上にご自分の意見を強制しないことです。
よくあるんですよ。
まだお若い方が喪主を務められるケースなど
年上の叔父様とかが
「〇〇君、君は知らんだろうがこういう場合はこうこうすべきなんだぞ」とかアドバイスがあったりします。
すると、若い喪主様は
「あぁ・・・そうですか・・・そうかもしれませんね・・・」
などと押し切られてしまう。
仕方ないんですよ、喪主様の立場になれば。
だからそこは
周りの先輩諸氏が本当の意味での先輩として、ごり押しするのではなく「こういう考え方もあるよ」という程度におさめていただければ、と。
人生の先輩としてすべきことって
アドバイスもよろしいのですが
それ以上に
当事者の“心の支え”になっていただくことだと思うんですよね・・・