結婚式での太田実神父様のお話。
当然キリスト教式(カトリック式)なので、司会をする人間はキリスト教信者(カトリック信者)である必要があったわけです。
結婚式の司式をされていた(今でもされています)カトリック名古屋教区司祭・太田神父様は、いつもとても良いお話をされていました。
ここではそのうちのひとつを・・・
「キリスト教の教えは何も難しくなんかないんです。
端的にいえば、教えはたった一つだけ。
『互いに愛し合いなさい』
これだけなんです。
でも
『愛しなさい』といわれても、非常に抽象的ですよね。
さて
東北にお住まいのあるお医者様が、聖書を東北弁(気仙地方の方言)に訳された本があります。
『ケセン語訳・新約聖書』といいます。
この本では『愛』をどう訳しているかといいますとですね
『デェジにする(大事にする)』と訳されているわけなんですよ・・・
何だか、腑に落ちる気がしませんか?
『愛する』という言葉は少々クスグッタイ言葉です。
でも
『大事にする』と置き換えると、より具体的に理解できるような気がします。
『互いに愛し合いなさい』よりも
『互いに大切になさい』の方が(なるほど)となりませんか?
『大事にする』という言葉を理解するには
今日、お二人を祝福するために御列席されているお二人の御両親が良い見本なのです。
神様からお二人を授かり、今日まで育ててくださった歴史こそが『大事にする』ことのお手本です。
夜泣きをすれば朝まであやし続け
熱があれば夜中でも病院に抱きかかえて走られた
そうして
お二人は『大事にされ』ながら今日の日を迎えたのです。
今日お二人が神様の前で誓うのはもちろん互いへの愛なのですが
『今日から夫婦として、互いに大切にし合うこと』を約束する日なのだと考えてみてください・・・」
(東北のお医者様とは山浦玄嗣先生です。
著書である『ケセン語訳・新約聖書』は、注文すれば今でも手に入れることが出来ます)